自己肯定感とは何かについてあらためて考えられる本「脇役になれない子どもたち―不登校の正体」
ラジオ「先生と、ひとやすみ」の中で、山脇学園中学校・高等学校 校長、西川史子先生が教えてくださった書籍をご紹介します。

子どもには自信を持ってほしい。自己肯定感を高めてあげたい――。そう願う保護者は多いでしょう。『脇役になれない子どもたち―不登校の正体―』は、そんな今の子育てに、少し違った角度から問いを投げかける一冊です。家庭ではいつも大切な存在である子どもも、学校という集団に入れば、いつでも自分が中心でいられるわけではありません。勉強やスポーツで負けることも、誰かが褒められるのを横で見ていることもある。本書は、そんな「自分が主役ではない状況」を受け入れる力に注目し、不登校について考えていきます。
特に印象に残るのは、自己肯定感についての考え方です。「自分はすごい」「自分ならできる」と思えることだけが自己肯定感なのではなく、失敗した自分、評価されない自分、脇役である自分も「これも自分」と受け入れられることが大切なのではないか、と気づかされます。
本書の中には、自己評価が高くなる理由についても触れられていて、生存戦略的にも納得の理由があるのですが、大人にも共通にみられる、という、調査に基づいた話には、はっとさせられます。
もちろん、不登校の理由は一人ひとり異なり、本書の考え方だけですべてを説明することはできません。それでも、子どもを傷つけないことばかりに心を配るのではなく、うまくいかなかった経験から立ち直る力をどう育てるか。「褒めること」「自信を持たせること」のその先を、保護者自身が考えるきっかけをくれる一冊です。よろしければ読んでみてください。
タイトル:脇役になれない子どもたち―不登校の正体-
著 者:桑島 隆二さん
出版社 :アメージング出版
出版日:2025年10月2日


