スマホ時間の制限は必要?― 豊明市の取り組みから考える
愛知県豊明市は2025年8月25日、市議会に「スマートフォン等の適正使用の推進に関する条例案」を提出しました。実際に可決・施行されるかは、9月22日の市議会の判断がカギとなります。
内容は、子どもも大人も含めて市民全体がスマホを使いすぎないようにしましょう、という考え方を示したものです。具体的には、仕事や学習など除いた「余暇時間」におけるスマートフォン(およびタブレット等)の使用時間を1日2時間以内を目安に促すもので、小学生以下は午後9時まで、中学生以上は午後10時までを使用目安に含めています。ただし、罰則はなく「努力目標」にすぎません。つまり、守らなかったからといって罰せられるわけではありません。

条例設置に至った経緯
背景には、市長が感じていた問題意識があります。
「不登校の子どもがスマホに依存して家から出られなくなる」など、スマホが生活や健康、家庭のコミュニケーションに悪影響を与えるケースが見られたことも一つの理由として挙げられています。
全国的に見ても、市民全体を対象に「時間の目安」を条例で示すのは初めて。豊明市としては、市民に「ちょっと考えてみませんか?」と投げかける意味も込められています。
賛成、反対の意見
賛成の声
• 「依存しすぎに気づくきっかけになる」
• 「家庭でのルールづくりを後押ししてくれる」
• 専門家からも「学校や家庭での自主的なルールづくりを地域が支える取り組みとして評価できる」との声がありました。
反対の声
• 「2時間という数字の根拠がはっきりしない」
• 「個人や家庭の判断にまで自治体が口を出すのはどうなのか」
• 市に寄せられた意見の7割は反対だったとも報じられています。
理念条例と強制力のある条例の違い
ここで少し整理しましょう。条例には大きく2種類あります。
• 理念条例:努力目標を示すもの。守らなくても罰則はありません。
例)豊明市のスマホ条例案、男女共同参画推進条例など。
• 規範条例(強制力あり):守らなければならないルールを定めるもの。違反すれば過料や罰金が科されます。
例)路上喫煙禁止条例(違反すると過料)、迷惑防止条例など。
今回のスマホ条例は「理念条例」です。つまり「取り締まる」ためのものではなく、あくまで「考えるきっかけ」を与えるものといえます。
どう考えますか?
私たち保護者にとっても、スマホは子どもの生活に欠かせないツール。でも、使いすぎによる睡眠不足や学習への影響、家族の会話の減少は気になるところですよね。
「1日2時間」という数字自体に納得できるかどうかは別として、この条例案は、スマホとの付き合い方を、親子で話し合うきっかけになるかもしれません。
もちろん、それぞれの家庭の考え方、ルールで良いと思うのです。ちなみに私のスマホ利用目的はすべて仕事か学びなので、この条例にはあてはまりません(笑)(清水)


