「共通言語」としてのアートをもっと。吉祥寺湧水中学校・高等学校のアートプロジェクト

2027年4月に共学化し、吉祥寺湧水(キチジョウジユウスイ)中学校・高等学校に校名変更予定の藤村女子中学・高等学校。これからの時代、生徒に必要な力を見据えた、新しいプロジェクトが始まっています。それは、「Global(グローバル)」「Art(アート)」「Career(キャリア)」「Digital(デジタル)」「DE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)」「Experience(エクスペリエンス)」「Sports(スポーツ)」の7つのプロジェクトです。その中からアートプロジェクトを取材させていただきました。

校舎全体が巨大なキャンバスになる「ありがとう企画」

今回取材させていただいたのはアートプロジェクトの「ありがとう企画」。来年度以降取り壊す校舎全体をキャンバスに見立て、生徒さんたちがペイントします。2026年3月にお別れになる西館をアートで満たします。

テーマは、ずばり「ありがとう」。生徒さんたちは数名のチームに分かれ「ありがとう」をテーマにした壁画を考えます。最初は付箋に書いてコンセプトを練り、言葉にします。次に模造紙に描き、いよいよペンキで壁や床、天井に描いていきます。 こちらのプロジェクトには、全学年がかかわっています。4月~9月は高2、高3の希望者約120名、10月~1月は中1~高2の全員がペイントします。プロジェクトは土曜日の2時間を使って行われていて、取材をさせていただいた日は後期の9回目(全12回)でした。

数名ごとのチームにわかれて体育館に集合し、先生のお話を聞いた後、着替えて、早速ペイントの続きを行います。生徒さんたちの手元にあるのはコンセプトシート。テーマと図案が描かれていて、それにもとづいて描いていきます。例えば、こちらのチームのテーマは「未来」。宇宙のモチーフを描いています。

こちらは「Fly to the Future」。未来、将来をテーマに選んでいるチームが多く、そんなところに中高生らしいさわやかさを感じました。

ペイントの範囲は、壁だけでなく、床、梁、天井まで広がっていきます。まさに校舎全体がキャンバス!ペンキもたくさん必要になってきます。「ペンキは、とにかく不足する事が無いように補充します。生徒たちの創作を制限したくないんです」とアートプロジェクトマネージャーの柴田先生。取材中も、生徒さんたちに「良いね!」「どんどん描いていって」「じゃんじゃんやっちゃって」と声かけをされていました。生徒さんたちの作品がどれも伸びやかなのも、そのような先生方の声かけがあってこそだと感じました。

銀河だそうです。すごい迫力ですね!

高2、高3生の完成済の作品もご紹介します。
こちらは高校生活の振り返りでしょうか?学校行事のことや、部活のことが描かれていて、アメリカ合衆国、韓国の国旗、食べ物も見ることができます。

こちらは空に浮かぶ街と電車?扉にまで描かれていて、ダイナミックです。背景のストーリーが気になりますね。

海をテーマにしたもの、世界をテーマにしたものなどもありました。

アートプロジェクトではこの他にも色々な企画が行われています。「私たちは『グローバル』『デジタル』『アート』を共通言語としています。これからの時代、伸びやかに自己表現をしていく力はとても大切です。今後も校外の方たちとも連携しながら様々なプロジェクトを進めていきます(柴田先生)」。こんなに伸びやかに、こんなに大規模なアートプロジェクトは筆者も初めて拝見しました。これからの展開もとても楽しみです。

階段室は年表と思い出アートに

西館の階段室部分は、在校生、卒業生、そして地元企業、地域の方のメッセージコーナーになっていました。

創立の1932年から、新校舎完成予定の2029年まで、年表やメッセージ、思い出が並びます。愛されてきた校舎、そして学校だということを、あらためて感じました。

生徒さんたちは来年から別の校舎で学ぶことになります。戻ってきた時にはこの校舎はありませんが、新たな環境でさらにそのパワーを爆発させてほしい!と感じました(清水)。

吉祥寺湧水中学校・高等学校 ティザーサイトはこちらからご覧いただけます。